衿なしブラウスやワンピースの「衿ぐりの縫い方」をご紹介します。
メルちゃんやソランちゃんなど26cmドール服の衿ぐりを縫うときに、こんなことで困ったことはありませんか?
衿ぐりが
- 伸びてしまう
- つっぱってしまう
- アイロンするのが難しい
メルちゃんの洋服は小さいため衿ぐりをきれいに仕上げるのは難しいので、私が作るときに意識しているところやコツをご紹介したいと思います。
その他に、今まで紹介してきた方法以外の衿ぐりの縫い方も合わせてご紹介したいと思います。
「衿ぐりが難しいな、苦手だな」と感じていた方に、これならできそう!と思ってもらえたらうれしいです。
衿ぐりをきれいに仕上げるポイントは生地選び

シーチングやブロードなどで、やわらかい生地がおすすめです。シーチングやブロードより少し厚みがある場合でも、やわらかい風合いなら作れます。
なるべく薄手~普通地で、やわらかい風合いの生地を選びましょう。
ドール服おすすめ生地
▶やや厚みはありますがバイオウォッシュ加工でやわらかいです。
バイオウォッシュハーフリネン生地/デコレクションズ▶タンブラー加工で普通のシーチングよりやわらかい風合いです。
コットン85%リネン15%シーチングファブリック≪エアータンブラーワッシャー加工/手芸と生地のお店 いすず▶タンブラー加工でくったりやわらかいブロードです。
陽だまりのブロード エアータンブラー加工/手芸と生地のお店 いすず衿ぐりの縫い方

無料型紙KL-20「ギャザー袖ブラウス」の型紙を使ってご紹介します。
右のネネちゃんは、KL-20をそのまま使って作りました。中央のロングヘアネネちゃんと左のメルちゃんは、KL-20からワンピースにアレンジしたものです。
すべて衿ぐりの形は同じですが、違う縫い方で作りました。それぞれ解説していきます。
二つ折り+ステッチ

ブログでよく登場する、折ってステッチをかけるだけのお手軽な縫い方です。

衿ぐりにほつれ止め液を塗るとほつれにくくなって、洋服を長持ちさせることができます。
いつも「折ってステッチかける」しか説明していなかったと思うので、作る時に意識していることをまとめてみました。
縫い方
二つ折り+ステッチできれいに仕上げるには、衿ぐり縫い代を折るときに、縫い代端を伸ばしながら折るのがポイントになります。

「生地の端(耳)」と「折り目(わ)」が「型紙の矢印線(地の目線)」と平行になるように裁断したら、衿ぐりの青い線の縫い代端を伸ばしながらアイロンで折ります。
このとき、衿ぐりの出来上がり線はなるべく伸ばさないように折ります。
アイロンで縫い代4mm折ったところ

カーブを二つ折りする場合は、縫い代幅が細いほうがつっぱりが少ないので4mmで折ります。
縫い代端を伸ばしながら折ってもなじまない生地の場合は、つっぱる部分の縫い代に数ヵ所切込みを入れると落ち着きがよくなります。
ステッチを入れた後は、またアイロンで整えます。

裏から見たところ

縫い代端は伸ばしながら折るけど、出来上がり線はなるべく伸ばさないように!と意識しながら折るときれいに仕上がります☆

「そうは言っても細く折るのが難しい( ;∀;)」という方には、次に紹介するやり方がおすすめです。
見返し始末


身頃の衿ぐりから平行に線を引いて、抜き取ったパーツ「見返し」を使って縫い返す方法です。

なるべく簡単に作るため見返し端は切りっぱなしなので、ほつれ止め液を塗るのがおすすめです。
縫い方
①身頃の表面と見返しの表面を合わせて衿ぐりを縫う

②見返しを縫い代側へ折って折り目を付ける

③見返しを身頃裏面に返してアイロンで押さえる
衿ぐりに少し切込みを入れて裏に返します。

表から見たところ

見返しが身頃表面から見えないように、見返しを少し控えてアイロンするときれいに仕上がります。

④端にステッチをかける
裏から見たところ

見返し端がめくれるのが気になる場合は、見返しと肩の縫い代を手縫いでとめます。


裁断枚数や縫う工程が増えますが、「二つ折り+ステッチ」よりはアイロンが難しくないし、裏側の見た目もきれいに仕上がります。
バイヤス布始末①

バイヤスでカットしたテープで縫い返す方法です。市販のバイヤステープでも代用できます。

バイヤス布は、タテ地(生地の端・耳)とヨコ地(耳に対して垂直の方向)に対して45°になるように裁断します。

簡単に作るため、バイヤス布の端は切りっぱなしです。バイヤス方向で裁断した布はほつれにくいですが、洋服を長持ちさせたい場合はほつれ止め液を塗るのがおすすめです。
縫い方
①身頃の表面とバイヤス布の表面を合わせて衿ぐりを縫う

②バイヤス布を衿ぐり縫い代側へ折る

③見返しを身頃裏面に返してアイロンで押さえる
衿ぐりに少し切込みを入れて裏に返します。

表から見たところ

バイヤス布が表面から見えないように、バイヤス布を少し控えてアイロンするときれいに仕上がります。
⑤端にステッチをかける

裏から見たところ

バイヤス布の端がつっぱった感じになる場合は、バイヤス布の幅を細くカットすればなじみます。

曲線と直線を縫い合わせるので少し難しく感じるかもしれませんが、「二つ折り+ステッチ」よりはアイロンが難しくないし、裏側の見た目もきれいに仕上がります。細長い「バイヤス布」は、丸い形の「見返し」よりも裁断がラクなところがいいかなと思います。
バイヤス布始末②

「見返し始末」や「バイヤス布始末①」は切りっぱなしで嫌だなという場合には、バイヤス布を折り込む縫い方があります。

衿ぐりに切りっぱなしの布が見えない縫い方です。
こちらのレシピで紹介しています↓
メルちゃん&ソランちゃん【無料型紙と作り方】半袖&長袖ブラウス | nanokoko pattern
身頃のみ裏付き
表地と同じ形の裏地で縫い返すやり方です。
裏地は表地と同じ生地を使ってもOKですが、裏地にはなるべく薄い生地を使った方がすっきり仕上がります。
こちらのページが参考になります↓

衿ぐりのステッチをきれいにかける方法

衿ぐりは、曲線の形のままステッチをかけるとピシッときれいに仕上がります。

カーブを縫うのが難しいからといって、衿ぐりをまっすぐにしてステッチをかけると変形してしまいます。カーブの曲線は、そのままの形でステッチをかけていくときれいに仕上がりますよ。
慣れないうちは少しずつゆっくり縫い進めます。ミシン押さえを少し上げて、方向を変えながら縫ってみてください。
慣れてきたら、カーブで縫い進められるように手で布を送ってあげるのもおすすめです。
最後に

衿ぐりの縫い方は、生地に合わせて選んだり、お好みで使い分けていただければと思います(^^)
それでも難しいなと感じたら、ボートネックにしたりスクエアネックにしたりと、衿ぐりをまっすぐめな線に変えると縫いやすくなりますよ^ ^
目指すゴールによって縫い方が変わってくるので、これが1番おすすめの縫い方です!というのはないのですが、たくさん縫い方があるよというのを紹介しました。
今まで「衿ぐりが難しいな、苦手だな」と感じていた方に、この縫い方ならできそう!と思ってもらえたらうれしいです♪

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